学習期間とは
Google広告のスマート自動入札(目標コンバージョン単価、目標ROAS、コンバージョン数の最大化など)を新規で設定したり、入札戦略を大きく変更したりすると、Google広告のシステムはその新しい条件に合わせて入札単価を最適化するための「学習期間」に入ります。自動入札の基本で触れた通り、自動入札は機械学習によって入札単価を自動調整する仕組みですが、この学習が十分に進むまでは、パフォーマンスが安定しない状態が続きます。
学習期間中は、キャンペインのステータスが「学習中」と表示されます。この表示が出ている間は、まだ最適化の途中である、という目印として捉えましょう。
学習期間中に配信が不安定になる理由
学習期間中は、Google広告のAIがさまざまな入札パターンを試しながら、どのユーザー・どのタイミングで入札を強めるべきかというデータを集めている状態です。そのため、クリック数やコンバージョン数、CPAが日によって大きくばらつくことがあります。これは不具合ではなく、最適化のために必要なプロセスの一部です。この時期に一喜一憂して頻繁に設定を変更してしまうと、かえって学習が進まなくなることがあります。
学習期間の長さの目安
学習期間がどのくらい続くかについて、「1〜2週間程度」という日数の目安を紹介している記事をよく見かけますが、Google公式ヘルプには、日数による一律の目安は明記されていません。学習期間の長さに影響する要因として、公式には次の3つが挙げられています。
- 獲得コンバージョン数:キャンペーン・広告グループ・キーワードなどの単位で獲得したコンバージョン数
- コンバージョンサイクルの期間:クリックからコンバージョン獲得までにかかる時間の長さ
- 入札戦略の種類:「コンバージョン数の最大化」など、選択している入札戦略によっても変わる
目安としては、コンバージョン数が約50回程度発生するか、コンバージョンサイクルが3回程度繰り返されるまでかかることがあるとされています。つまり、コンバージョン数が多いキャンペーンほど学習期間は短くなりやすく、逆にコンバージョン数が少ないキャンペーンでは、日数の目安だけで判断するとかえって誤解を招きます。
学習期間がリセットされる操作
せっかく学習が進んでいても、以下の操作を行うと学習期間がリセットされてしまいます。
- 入札戦略の設定変更:目標CPAや目標ROASの数値を変更する、入札戦略の種類そのものを切り替えるなど
- 入札戦略へのキャンペーン・広告グループ・キーワードの追加または削除:ポートフォリオ入札戦略を使っている場合、対象キャンペーンの構成を変えると学習がリセットされます
学習期間中にこうした変更を何度も繰り返すと、いつまで経っても学習が完了せず、パフォーマンスが不安定な状態が続いてしまいます。
学習期間中にやってはいけないこと・対処法
- 短期間での目標値の変更を避ける:数日〜1週間程度でCPA・ROASの目標値を頻繁に変えるのは避け、ある程度の期間は様子を見ましょう
- 予算を大きく増減させない:予算の急な変更も配信状況に影響します。調整する場合は緩やかに行いましょう
- 最低限のコンバージョンデータを確保する:そもそもコンバージョン数が少なすぎると学習が進みにくいため、除外キーワードやレスポンシブ検索広告の見出しの質を整えて、無駄なくコンバージョンデータを積み上げられる状態にしておくことも、結果的に学習期間の短縮につながります
- 学習中のステータスだけで焦らない:「学習中」の表示が出ている間も、極端に成果が悪化していない限りは、一定期間様子を見る姿勢が基本です
- セール等のイベント前は学習期間の仕組みに任せきりにしない:短期間でコンバージョン率が大きく変わることが事前に分かっている場合は、シーズナリティ調整を使ってあらかじめ変化を伝えておく方法もあります
まとめ
Google広告のスマート自動入札の「学習期間」は、日数の一律の目安があるわけではなく、獲得コンバージョン数・コンバージョンサイクル・入札戦略の種類によって長さが変わります。入札戦略の設定変更やキャンペーン構成の変更は学習期間をリセットしてしまうため、学習期間中はできるだけ触らず、一定期間データが蓄積されるのを待つことが基本です。なお、LINEヤフー広告(Yahoo検索広告)の自動入札にも同様の学習期間の考え方があるため、両媒体を併用している場合はLINEヤフー広告の学習期間もあわせて確認しておくとよいでしょう。
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