GA4の探索レポートとは
GA4(Googleアナリティクス4)には、あらかじめ用意された「標準レポート」と、自分で自由にディメンション・指標を組み合わせて分析できる「探索レポート(データ探索)」の2種類があります。GA4で見るべき指標で紹介したトラフィック獲得レポートやランディングページレポートは標準レポートにあたりますが、標準レポートだけでは足りない、もう一段踏み込んだ分析をしたいときに使うのが探索レポートです。
標準レポートとの大きな違いは、探索レポートでは「セグメント」(特定の条件を満たすユーザーやセッションのグループ)を使った分析ができる点です。たとえば「広告経由で流入したユーザーだけ」「特定のキャンペーンから来たセッションだけ」といった条件を絞り込んで、他のデータと比較できます。
探索レポートの7つのテンプレート
GA4の探索レポートには、目的に応じて7種類のテンプレートが用意されています。
- 自由形式:ディメンションと指標を自由に組み合わせて、表やグラフを作成する。もっとも汎用性が高い
- 目標到達プロセスデータ探索:ユーザーが特定のステップ(ページ遷移や行動)をどこまで進み、どこで離脱したかを可視化する
- 経路データ探索:ユーザーがサイト内をどのような順序で回遊したかを可視化する
- セグメントの重複:複数のセグメント同士がどれだけ重なっているかを確認する
- ユーザーエクスプローラ:個々のユーザーの行動履歴を確認する
- コホートデータ探索:特定の期間に獲得したユーザーグループの継続利用状況を追跡する
- ユーザーのライフタイム:ユーザー獲得後の生涯価値やエンゲージメントの推移を確認する
すべてを使いこなす必要はありません。広告運用者としてまず押さえておきたいのは、次に紹介する3つの使い方です。なお、自由形式の探索レポートでは、「購入の可能性」「離脱の可能性」といったGA4の予測指標を指標として組み込むこともできます。
広告運用者におすすめの3つの使い方
自由形式:チャネル×デバイスのクロス集計
自由形式は、行に「デフォルトチャネルグループ」、列に「デバイスカテゴリ」を設定し、指標に「セッション数」や「キーイベント数」を置くことで、チャネルとデバイスを掛け合わせたクロス集計表を作れます。「Paid Searchはモバイルでのコンバージョン率が高いが、Paid Socialはデスクトップの方が高い」といった、標準レポートでは見えにくい傾向を発見できます。
目標到達プロセスデータ探索:広告経由ユーザーの離脱ポイントを特定
広告のランディングページ到達→フォーム入力開始→フォーム送信完了、のようなステップを目標到達プロセスとして設定すると、それぞれのステップでどれだけのユーザーが離脱しているかが可視化できます。セグメントで「広告経由の流入」に絞り込めば、広告からの流入だけに限定して離脱ポイントを特定できます。コンバージョン計測の数値だけでは見えない、「どこで」離脱しているかまで踏み込んで確認できるのが利点です。
経路データ探索:流入直後の回遊パスを確認
経路データ探索を使うと、特定のランディングページに着地したユーザーが、その後どのページへ遷移しているかを可視化できます。広告で集客したページから期待通りの導線に進んでいるか、想定外のページに離脱していないかを確認するのに役立ちます。
探索レポートを作る基本手順
探索レポートの作成は、大きく2つのステップで行います。
- 変数の設定:分析に使うディメンション・指標・セグメントを、画面左側の「変数」パネルから追加する
- タブの設定:追加した変数を、行・列・値(指標)などにドラッグ&ドロップで配置し、表やグラフの形を組み立てる
最初はうまく設定できなくても問題ありません。ディメンションや指標を入れ替えながら試し、目的に合った見え方になるまで調整していく感覚で使いましょう。
使う上での注意点
- データ保持期間の制約:コホートデータ探索やユーザーエクスプローラなど、ユーザー単位の詳細な分析は、プロパティのデータ保持期間の設定に影響を受けます。デフォルトの保持期間のままだと、過去に遡った分析ができない場合があります
- しきい値処理:プライバシー保護のため、対象ユーザー数が少ないデータは、探索レポート上で一部が非表示になる(しきい値が適用される)ことがあります。母数が少ないセグメントで分析する際は注意しましょう
GA4とGoogle広告を連携している場合、広告関連のディメンション(キャンペーン名やgclidなど)も探索レポートで使えるようになるため、あわせて連携しておくと分析の幅が広がります。
まとめ
GA4の探索レポートは、標準レポートでは見えない切り口で広告の成果を深掘りできる機能です。広告運用者としては、まず自由形式でのクロス集計、目標到達プロセスでの離脱ポイント特定、経路データ探索での回遊パス確認の3つから使い始めるのがおすすめです。データ保持期間やしきい値処理といった制約も理解した上で、標準レポートと組み合わせて活用しましょう。
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