なぜ代理店選びで失敗する企業が多いのか
広告代理店選びは、多くの場合「提案資料の見栄え」や「担当者の印象」で決めてしまいがちです。しかし、実際に運用が始まってから「思っていたのと違った」となるケースの多くは、契約前に確認しておくべきポイントを聞かずに進めてしまったことが原因です。
以前の記事では代理店を変えるべき7つのサインを紹介しましたが、今回はその一歩前、これから代理店を選ぶ・比較する段階で確認すべきポイントを整理しました。
代理店の主な種類を知っておく
チェックポイントの前に、代理店にはいくつかのタイプがあることを知っておくと比較がしやすくなります。
- 総合広告代理店:Google・Meta・Yahoo!など多媒体に対応。大規模予算向けで、最低出稿額の目安は月50〜100万円以上のことが多い
- 専門特化型代理店:特定の業界・目的(EC特化、BtoBリード獲得特化など)に強い。予算規模の目安は月20〜50万円程度
- 媒体特化型代理店:特定の広告媒体(Google広告専門、SNS広告専門など)に深い専門性を持つ
- フリーランス:低コストで柔軟に対応してもらえる一方、対応できる業務量には限りがある
自社の予算規模や、どこまでの専門性を求めるかによって、合うタイプは変わります。「総合代理店だから安心」「専門特化型だから狭い」と単純に決めつけず、次のチェックポイントと合わせて判断することをおすすめします。
代理店選びで確認すべき8つのチェックポイント
1. 運用体制:専任型か、分業型か
1人の担当者が一貫して見てくれる「専任型」か、媒体ごとに担当が分かれる「分業型」か。専任型は事業への理解が深まりやすく、分業型は媒体ごとの専門性を活かしやすいという違いがあります。
どちらが良いというより、自社がどちらを重視するかで選ぶべきですが、契約前に必ず確認しておきたいポイントです。
2. 担当者の実務経験・保有資格・キャパシティ
提案してくれる担当者が、実際にどれくらいの実務経験を持っているか。Google広告の認定資格や、ウェブ解析士などの専門資格を持っているかも参考になります。「提案・営業は経験豊富なベテランだが、実際の運用は別の若手担当者が行う」というケースもあるため、実際に運用するのは誰かを確認しておくと安心です。
あわせて確認したいのが、その担当者が他に何社を掛け持ちしているかです。一人が同時に担当できる案件数には限界があり、案件の数を多数抱えている担当者では、どうしても1社あたりにかけられる時間が薄くなります。
3. 契約期間・解約条件
最低契約期間、途中解約の条件、解約予告期間は、契約書のどこに明記されているかまで確認しておきましょう。口頭説明と契約書の内容が食い違っていないかも要チェックです。
4. 広告アカウントの開示・譲渡は可能か
運用中に管理画面を見せてもらえるか、契約終了時にアカウントのデータ(配信実績や学習データを含む)を引き継げるかどうかです。ここが不透明だと、前回の記事で紹介した「ブラックボックス運用」に陥るリスクがあります。
5. レポートの頻度・内容
どのくらいの頻度で、どの程度の粒度のレポートが出るか。数字を並べるだけでなく、「なぜその数字になったか」「次に何をするか」という考察・提案が含まれているかを確認しましょう。
6. 対応できる媒体・業務の幅
自社が使いたい媒体(Google・Meta・Yahoo!など)に対応しているか。あわせて、広告運用だけでなくランディングページ(LP)やフォームの改善提案まで対応してくれるかも確認しておきましょう。
広告経由の流入が増えても、受け皿となるサイト側が改善されなければ成果は頭打ちになりがちです。逆に「どの媒体でも何でもできます」という回答は、実は注力できる媒体が定まっていないサインのこともあるので、得意媒体での具体的な改善事例を聞いてみるのが確実です。
7. 料金体系
広告運用代行の手数料相場は、広告費の10〜20%程度です。ただし手数料率だけを比較しても、初期費用や追加料金の有無によって総額は変わってきます。「何をどこまでやってもらって、月額の総額はいくらか」という条件で複数社に見積もりを取ると、実質的な比較がしやすくなります。
8. 同業種・同規模での実績
類似する業種・近い予算規模での支援実績があるかどうかです。守秘義務の関係で社名までは出せないことがほとんどですが、匿名化した形でも具体的な数値(ROAS・CPAなど)を開示してくれるかどうかは、その代理店の透明性を測る一つの指標になります。
見積もり・提案を受ける際に聞くべき質問リスト
複数の代理店を比較する際は、以下の質問をそのまま使ってみてください。同じ質問を各社に投げることで、回答の差から実力や姿勢の違いが見えてきます。
- この予算感で、どのくらいの期間で・どの水準の成果を見込んでいますか?
- 実際に運用を担当するのはどなたですか?その方の実務経験と、他に何社を担当していますか?
- レポートはどのくらいの頻度で、どんな内容をいただけますか?
- 契約を途中で解除する場合、条件と手続きはどうなっていますか?
- 広告アカウントの管理権限は、契約期間中・終了後それぞれ誰にありますか?
- 広告運用以外に、LPやフォームの改善提案までお願いできますか?
- 手数料率だけでなく、初期費用・追加費用も含めた月額の総額はいくらになりますか?
- 同じ業種、あるいは近い予算規模での支援実績はありますか?
迷ったら、まず無料診断でセカンドオピニオンを
比較検討していても、資料や面談だけでは実力を判断しきれないこともあります。株式会社Shiroitoでは、契約前でも試せる無料の広告アカウント診断を実施しています。今の運用状況を確認した上で、率直な所感をお伝えするので、代理店選びの判断材料の一つとしても活用いただけます。
まとめ
代理店選びは、提案の見栄えだけで決めず、運用体制・契約条件・アカウントの取り扱い・料金体系・実績を軸に比較することが、契約後のミスマッチを防ぐ一番の近道です。
すでに契約中の代理店に不安がある方は、代理店を変えるべき7つのサインもあわせてご覧ください。

